漫画やアニメーション、アイドルなど

キャラクター化された日本の少女像を基に

作品制作を谷口真人さんが個展を開催中です☆

 

 

谷口真人 『Untitled』

会期：3月1日（土）～3月29日（土）

会場：東京都　渋谷 NANZUKA

東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビルB1F

時間：11:00～19:00

休廊日：日、月曜、祝祭日

料金：無料

http://www.nug.jp/jp/exhibition/2014makototaniguchi.html

 

 

 

描かれる少女像は、谷口さんが少年期を過ごした

８０年代から脈々と受け継がれ

流通や消費に由来する

記号化された造形として

培養を繰り返しながらも

生々しい存在感を感じさせるイメージとして

現代の日本社会の中では

一般的な存在として認知されています。

 

谷口さんは、こうしたイメージとの

対話を繰り返しながら

「思い入れ」や「感情移入」

によって生まれる現実存在と

絵を描く行為の関係性について

考察を続けられてきました。

 

アクリル板と鏡を利用した絵画は

こうした研究の成果を結実させた作品です。

鏡に映るイメージとアクリル板上に置かれた絵具は

そのまま作家が感じている認識と

実存との距離を表しています。

鏡に映る少女像は作品の正面からは

認識することができません。

 

また、溶け出してしまったかのように

デフォルメされた手前の絵具を抜きには

存在する事ができません。

 

この作品を前にして

鏡の世界に住む少女には

これ以上永遠に近づけないことに

気付くでしょう。

しかし、同時に鏡の少女が

鑑賞者との対話にとって

永遠に存在し続けることにも気付くのです。

それは、儚くも、叙情的で甘美な

終わりの無い旅のようであり

作家が繰り返す永遠の問いなのです。

 

 

 

あのこのいる場所を探して（2012 ver.） 2005- サイズ可変 インタラクティブインスタレーション プロジェクター、プリンター、Mac mini、マウス

 

 

 

谷口さんは、自らの作品について

次のように語っています。

 

「私たちが存在すると感じる全てのものは、

見て、存在すると感じた瞬間に、

“イメージ”になる。

それは記憶や印象、ビジュアルという意味での

イメージなどが混ざったような

自分にしかわからないもの。

それが確かにあることを確認しようと

絵を描いたり物をつくったりして

なんとか目の前にあらわそうとする。

そのように目には見えないけど

確かにある内なる”イメージ”を描こうとする時

その存在の儚さやまぶしさが沸き上がってきて

自らの生命観や”存在する”

ということについて思いを至らせる。」

 

Lost in transformation
2007
445 x 335 x 180 mm
each mixed media

 

 

 

漫画やアニメーション、アイドルなど

一般的な概念から昇華された

アートとしての漫画やアニメーション、アイドルを

“感じられる”“感じてみる”のも新しい感覚が

生まれてくることでしょうね♪

 

 

(c)Makoto Taniguchi (c)NANZUKA