模様をアートとしてみると
もし、雨粒のひとつひとつが
認識できたら、雨の日が楽しくなるでしょうね☆
そんな気持ちで、出かけていきたい展示会を
ご紹介させて頂きます。
長尾紀寿《祀−牛玉寶印神木争奪》1988年(部分)
◆◆◆こども+おとな工芸館 もようわくわく◆◆◆
Patterns of Delight: Crafts Gallery for Kids + Adults
From the Museum Collection
会期:開催中~8月31日(日)
時間:10:00-17:00 (入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(7月21日(月・祝)は開館)、7月22日(火)
観覧料:一般210円 大学生70円 高校生以下および18歳未満、65歳以上は無料
無料観覧日:7月6日(日)、8月3日(日)
会場:東京国立近代美術館 工芸館
http://www.momat.go.jp/CG/summer2014/
1本の線、あるいは小さな丸。
2つ3つと並べていくと、リズムが生まれ
心おどる模様となります。
そして模様となったとたん
単なる図形だったときには予想もしなかった
ニックネームで呼ばれ出します。
2本ずつ、直線がコンビのように
並んで走ると「双子縞」。
曲線だったら「よろけ縞」。
複数の丸は「水玉」で
もっと小さな丸がいっぱい集まれば「鮫」
規則正しく配置された三角形や六角形は
「鱗」や「亀甲」と
例をあげればキリないほど。
加藤土師萌 《辰砂魚藻文壺》 1951年頃
名前の内容は状態の描写から
別のものへの見立てまでさまざまですが
そこには人の心理に働きかける
かたちへの関心の強さがうかがわれ
また名前をつけることによって
育まれるイメージが模様の
楽しみを広げているようです。
さて私たちの周辺を見渡せば
幾何学模様のみならず、花や動物、景色
自然現象、文字に日用品など、その範囲は無限!
加藤土師萌 《萌葱金襴手丸筥》 1958年
ありとあらゆるものが模様となって
私たちの生活を彩り、豊かにしています。
それに模様は、ただ表面的な飾りのためだけに
用いられているわけではありません。
モチーフとなったものに備わる力を借りて
無事に、健やかに、リッチに、美しく
幸あれと願う気持ちがこめられているのです。
音丸耕堂 《彫漆紫陽花茶器》 1994年
そして最新作からはるか彼方の古典まで
すべてにおいてそれが模様として
成立したときのひらめきと喜びが息づいてもいます。
シンプルなのもカッコイイけど
模様を見ればやっぱりワクワク。
こどもも大人も、模様の魅力にときめく夏です。
鈴田照次 《紬地木版摺松文着物》 1972年
模様を産み出すイマジネーションにも
その手間暇にも、匠の技にも
その素晴らしさには尊敬の念しかありません・・・!
(c)The National Museum of Modern Art, Tokyo