『正義の反対はまた別の正義』という
名言を聞いたことはありませんか?
自分にとっての正義…善いことは
別の視点から見た時に、本当に善いことなのでしょうか?
◆ わたしのやま ◆
作:フランソワ・オビノ
絵:ジェローム・ペラ
訳:谷川 俊太郎
定価:1,400円+税
発行:株式会社世界文化社
https://www.sekaibunka.com/book/exec/cs/20800.html
この絵本は両サイドの表紙から始まる物語です。
一見、相対する羊飼いと狼の同じ山でのそれぞれの生活を描き
敵か味方か、正義か悪か、といった単純化した
フィルターを外して物事を見ることの大切さを伝える一冊です。
この絵本を訳したのは日本を代表する詩人・谷川俊太郎氏です。
文章は羊飼いの視点と狼の視点で、表・裏表紙の両サイドから
読むことができ、しかも両サイドとも同じものになっています。
はじめは羊飼いの視点で読み進めますが
次第に狼にも自分と重なる部分があることに気付き
狼は自分にとって本当に憎い敵なのだろうか?と
正義、善悪について考えさせられる内容です。
改めて『善い』とは何だろうか?
物事を多角的に、俯瞰的に見ることの
重要性を教えてくれる一冊ですね。
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