【コンシェルジュ・バミ】マンガVS都条例

先日、13日に書きました出版界で大きな問題・話題となっている

マンガ界に大きな脅威となっている都条例の件、その後ですが・・・

15日には、京都精華大マンガ学部の竹宮惠子マンガ学部長をはじめとする教授陣が

「表現の自由を侵害する恐れがある」として慎重な議論を求める意見書を都議会民主党会派に提出し

漫画家のちばてつや先生や里中満智子先生も同行し、ちば先生は

「ルールは守らなければならないが、法律で決めるものではない」と訴えました。

また、提出後の会見で、竹宮学部長は「改正案が成立すると自分の漫画も規制されかねず、危険を感じている」と述べいました。

現時点では、都議会は審議を6月に持ち越していますが、市民団体などからは「表現の自由を侵害する」「検閲だ」と猛反発が出ています。

一方で、PTA団体からは「子供への性犯罪が防げる」と熱望する声が上がっていると言われています。

「誰がどういう基準で18歳未満と判断するのか」と言うのが一番問題視されているところで

日本出版労働組合連合会の高鶴淳二書記次長は非実在青少年の規定に疑問を呈し

「改正案では手塚治虫など過去の優れた作品までもが規制されてしまう。恣意(しい)的な判断がなされ、表現の自由が侵されることは目に見えている」と危ぶまれています。

また、同様に、東京都地域婦人団体連盟では、フィルタリング規制について、「違法でも有害でもない情報まで規制されかねない」と訴えています。

長田三紀事務局次長は、映画などでの犯罪手口の描写などあらゆる情報が規制対象に該当するとも指摘しています。

「子供にネットの正しい使い方を教えることが第一。フィルタリングへの過度な期待は判断力を弱めることにもなりかねない」と主張しています。

藤本由香里・明治大准教授は「18歳未満とか、何が健全なのかの判断は、いくらでも恣意的に解釈できる」と危惧しています。

そんな中で、27日、ニワンゴではメディアジャーナリストの津田大介氏が司会を務め

「東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例案」(都条例改正案)を巡る討論番組を「ニコニコ生放送」で放送されました。

番組では、青少年保護や表現の自由を巡り議論が繰り広げられている都条例改正案について、東浩紀氏、藤本由香里氏、白田秀彰氏、おがわさとし氏、田中秀臣氏を迎え

討論が行なわれました。

都議会で知事が提出した議案が継続審議になるのは珍しいということですが、

民主党では「改正規定を慎重に議論し、都民の誤解をぬぐい去る必要がある」と審議の継続を要望したり・・・と

まだまだ予断を許さない状況です。

これからも注意してよい方向で解決することを望みながら見守っていきたいと思います。

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