【書籍】「オタク市場」に関する調査結果2010

やっぱり秋葉原や池袋、中野はいろいろなところから注目されているのだな・・・と改めて思いました。

「オタク市場」に関する調査結果2010

~コアユーザーの確実な取り込みと、リーズナブルな商品・サービス提供によるエントリーユーザー獲得で、不況の中健闘を続ける~

書籍・・・とはいっても、専門書です。

矢野経済研究所さんがここ数年、毎年発行されている調査内容をまとめた書籍です。

“国内の「オタク市場」に関わるビジネスの調査を実施した”内容がまとめられています。
1.調査期間:2010年7月~9月
2.調査対象:アニメ/コミック(電子コミック含む)/同人誌/プラモデル/フィギュア/ドール/鉄道模型/アイドル/コスプレ衣装/メイド・コスプレ関連サービス(メイド喫茶、コスプレ飲食店等)/オンラインゲーム/アダルトゲーム/AV(アダルトビデオ・DVD、ダウンロードコンテンツ含む)/恋愛シミュレーションゲーム/ボーイズラブ を扱う事業者、及び業界団体
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談及び、電話・FAXによるヒアリング、インターネットアンケート

ここでいう<「オタク市場」とは>・・・下記のように定義づけられています。

本調査における「オタク市場」とは、一定数のコアユーザーを有するとみられ、
「オタクの聖地」である秋葉原等で扱われることが比較的多いコンテンツを指す。
なお、2008年版調査とは対象分野が異なるため、数値の比較は不可能である。

調査結果サマリーでは、下記のようにコメントづけられています。

◆「あなたは自分を『オタク』だと思いますか、もしくは人から『オタク』と言われたことはありますか」というアンケート項目に対し、
有効回答者10,487人のうち2,140人(20.4%)が「はい」と回答

◆ 2009年度に拡大した市場:
恋愛シミュレーションゲーム市場:前年度比83.0%増の86億円に
電子コミック市場:前年度比29.8%増の422億円に
オンラインゲーム市場:前年度比17.2%増の2,131億円に
コスプレ衣装市場:前年度比5.5%増の406億円に
同人誌市場:前年度比4.7%増の640億円に
フィギュア市場:前年度比2.9%増の283億円に
アイドル市場:前年度比1.9%増の542億円に

携帯ゲームの企業さんがTVCMで宣伝に力を入れているな・・・と思ったら

恋愛シミュレーションゲーム市場の伸びがここまであったとは驚きです。

乙女ゲームで老舗企業さんが上場されたのも納得ですね。

「オタク市場」に関する調査結果2010

【調査結果の概要】
1. 市場概況と注目分野動向
2010 年7 月、株式会社矢野経済研究所が実施した「オタク」に関する消費者アンケートにおいて、「あなたは自分を『オタク』だと思いますか、もしくは人から『オタク』と言われたことはありますか」という質問に対し、有効回答者10,487 人のうち2,140 人(20.4%)が「はい」と回答した。(注)
依然として貶し言葉として「オタク」という単語が用いられることも少なくないが、本調査結果から「オタク」という言葉が一般的になり、ネガティブな意味合いは薄れつつあることが窺える。

(注):調査対象:全国の15~69 歳までの一般消費者10,487 名、国内人口の男女別年齢構成比率に割り付けて調査を実施し、回答を得た 調査期間:2010 年7 月、調査方法:インターネットアンケート方式、単数回答

分野別に2009 年度のオタク市場を見ると、恋愛シミュレーションゲーム、オンラインゲーム、電子コミック、コスプレ衣装、同人誌、フィギュア、アイドル市場が拡大した。
恋愛シミュレーションゲーム市場は、㈱コナミデジタルエンタテインメントの「ラブプラス」人気、最近2~3 年ほどの間の女性をターゲットとした携帯電話向け恋愛シミュレーションゲー
ムのユーザー数増加により、2009 年度から急拡大している。オンラインゲーム市場は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上で提供される「ソーシャルゲーム」の急成長、特に2009~2010 年度にかけて参入事業者やコンテンツ数、ユーザー数の急増に伴い、大きく拡大している。紙媒体のコミック市場は縮小傾向であるが、電子コミック市場は、紙媒体よりも安価、ブロードバンド普及や端末の高機能化によりストレスなく閲覧できる、モバイルツールで場所を選ばず手軽に読める、場所を取らない等の要因から拡大が続いている。また、スマートフォンの普及や、2010 年3 月の「iPad」の国内販売開始等により、更なる拡大が期待される。
同人誌市場は、同人誌及び同人イベントの認知度向上や、ネガティブなイメージの軽減により、数年間で急激に新規ユーザーが増加している。また、従来は同人イベントでしか手に入らなかっ
た同人誌が、同人誌取扱店やダウンロード販売経由で容易に入手できるようになったことや、同人イベント自体の増加も市場拡大に大きく寄与している。
フィギュアは従来、一部のマニアが好むとされていたが、メジャーになりユーザーが増加したことと相まって市場規模も急拡大したが、近年は不況の影響や市場の成熟等で拡大幅が縮小して
いる。しかし、5,000 円以下と比較的手頃な価格帯のギミック付きフィギュアやデフォルメフィギュアが幅広い層の人気を集め、堅調な推移を続けている。
アイドル市場は、「国民的アイドル」不在で縮小が続いていたが、2008 年度以降拡大に転じている。CD や書籍等に「特典」としてランダムに添付されるグッズやイベント参加券等を集める
ため同一商品を大量購入、コンサートやイベントの常連となる等、非常に熱心なユーザーの存在が市場拡大の大きな要因となっている。また、芸能プロダクション側も、ファンサービスイベン
トを積極的に開催し、コアファンを確実に取り込んでいることも市場規模拡大に寄与している。
あらゆる産業が、リーマン・ショックに端を発する不況の影響により大幅な縮小を強いられている中、「オタク市場」は非常に健闘しているといえる。無論、不況の影響が皆無とは言えない
が、コアユーザーの確実な取り込みや、リーズナブルな商品・サービス提供でエントリーユーザー獲得も進んでいることから、不況の影響は軽微であった。

2. 今後の市場展望
1990 年代後半~2000 年代前半頃にかけて「オタク市場」は急拡大してきたが、近年その拡大幅は縮小している。一方、「オタク」は「文化」や「産業」として確実に根付いている。更に、
「オタクコンテンツ」が「町おこし」のツールとして用いられる事例も増えており、「オタク産業」の普及・拡大はもとより、「オタクコンテンツ」が大きな経済効果を生み出す可能性をも示唆している。

 

コンシェルジュ・バミも色々と手を売っていかないと・・・です!!

あ、ちなみに、イマクリ*スタイルではこんなことにもお手伝いしていたりします☆

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来年に向けて着々と準備をがんばります・・・♪

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