【アート】墜ちるイカロス~失われた展覧会

先日もメゾンエルメスさんに関してご紹介をさせて頂きましたが

 【コンテンツ】Hearts and Crafts

また興味深い企画をされていましたのでご紹介させて頂きますね☆

今回は “展覧会をテーマにした展覧会” です。

?!!

メゾンエルメスさんで今月3日から開催されている

ライアン・ガンダーさんの個展

「墜(お)ちるイカロス~失われた展覧会」です。

美術史における「展覧会」がテーマとなっています。

 

「墜ちるイカロス―失われた展覧会」 ライアン・ガンダー展

 

ガンダーさんは1976年イギリス生まれのアーティストで

沖縄県立博物館・美術館や太宰府天満宮で個展を開催したり

ベネチア・ビエンナーレや横浜トリエンナーレにも参加されるなど、

日本においても活躍中です。

 

コンセプチュアルな手法により

鑑賞者の想像力をかき立てる作品表現で注目を集めています。

 

「失われた展覧会」と題した同展では、

「美術史の重要な作品」を「参照」したり

「架空のアーティスト」を「引用」したり

することで生み出した作品が出品されています。

 

展示作品を通して鑑賞者の「認識」を刺激しながら、

架空の「現実」を作り上げています。

また、展覧会を行う場所の歴史にもフォーカスされていますが、

今回展覧会の開催場所となっているメゾンエルメスさんに関して言えば、

オープン以来30の展覧会が開催されています。

また、今年で10周年という時期にあたる場所を意識して

創作された作品も展示されています。

 

同展を開催するにあたってガンダーさんは・・・

「展覧会というものがどのように美術史の中で記憶され、想像され、

ゆがみ、美化されるかといった問題への考察」とし、

「観客が未来の美術史をも想像するきっかけになれば」

・・・というコメントを寄せられています。

 

開催時間は11時~20時(日曜は19時まで)。

入場無料で来年の1月29日まで開催されていますので、

一度立ち寄って見てはいかがでしょうか☆

 

「墜ちるイカロス―失われた展覧会」 ライアン・ガンダー展
Icarus Falling – An exhibition lost by Ryan Gander

会期:2011年11月3日(木)~2012年1月29日(日) 

開催時間:月~土曜・・・11:00~20:00 (最終入場19:30)
※11/8のみ15:00~20:00 (最終入場19:30)
日曜・・・ 11:00~19:00(最終入場18:30)
会期中無休(但し11/28,1/1,1/2を除く) 入場無料

会場:メゾンエルメス8階フォーラム

主催:エルメス財団

 

 

◆せっかくですから、ウィンドウ・ディスプレイにも注目してみて下さいませ◆

現在ウィンドウ・ディスプレイを彩っているのは、

新進気鋭という言葉がぴったりの貴志真生也さんによる

日常をテーマにした作品の数々です。

発想の源泉 - 貴志真生也

 

【タイトル】 発想の源泉
【アーティスト名】 貴志真生也氏
【期間】 2011年9月22日~11月14日

食卓の爪楊枝や、お菓子の包み紙、発泡スチロールのかたまり、電気コードが縛ってある結束バンド。日常に散らばっている素材をかき集め、無心になって手を動かす。そんな工作の醍醐味を味わった記憶はありませんか?
アーティスト、貴志真生也氏は子供のころ誰もが親しんだ工作の記憶から、アルチザンとの共通項を呼び起こします。

「職人は素材を触り、感覚を通してものごとを理解しています。すんなりと言語化できない感覚があることも知っています。手仕事は、発想の源泉です。多くの試行錯誤を必要とする創造的な行為です。ものをつくる過程は、単純な作業ではありません。素材のどの部分を活かすのか、どのような素材の組み合わせに心惹かれるのか。ものをつくる最中にもアイディアは要求されます。職人は作りながら考えることができる尊敬すべき人々です。」

手を動かすことは、考えること。みずみずしい発想の種が手仕事のなかに潜んでいます。「工作という言葉を聞くと、私は開放的な印象を受けます。幼い頃に自由な感覚でものをつくっていた記憶を思い起こさせるからかもしれません。よいものをつくるには、自分自身の感覚を信じることも必要です。職人とは、過去の経験を通して、自らの感性に自信と信頼を持つものなのだと思います。」

ウィンドウのなかに詰まっているのは、手仕事の顛末、手が語るものがたりです。ひとつひとつのディテールを見つめることは、職人の思索の過程を垣間見ることでもあるのです。

貴志真生也(きし・まおや)さん
1986年大阪府生まれ。2009年京都市立芸術大学美術学部美術科彫刻専攻卒業。主に木材や建築資材、梱包資材等を組み合わせて「見た事のないもの」あるいは「意味が汲み取れないもの」を企図し、彫刻の既成概念に捕われない奔放な立体作品を制作する。2009年初個展「リトルキャッスル」(児玉画廊)以降、個展「バクロニム」(2010年 児玉画廊|東京)、「鼻向け」(2010年 Antenna Art Space)などで作品を発表。

 

 HERMES JAPON CO,. LTD.

(c)2011 HERMES JAPON CO,. LTD.

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